クリーニングのプロが答えるQ&Aトップページに固定する記事

シミの応急処置方法を教えてください

ゴシゴシ拭き取るのはNG。乾いたティッシュペーパーやペーパーナフキンにそっと移していくイメージで、吸い取ってください。

シミがつくと咄嗟にゴシゴシと拭こうとしがちですが、そうすると汚れが繊維の奥まで浸透してしまい、かえって落ちにくくなってしまいます。決して擦らずに、乾いたティッシュペーパーやペーパーナフキン等に、シミを広げないようにそっと汚れ(シミ)を移していくイメージです。固形物などはつまんで取り除いてください。そして翌日には必ず洗いましょう。何日も放置するのは禁物です。シミの成分が変化し、繊維や染色に悪い影響を与えます。

ダウンジャケットはいつクリーニングに出すといいの?

シーズンの途中に一度は出していただきたいです。

ダウンジャケットがどうして暖かいかご存じですか?これは中に入っている羽毛自体が暖かいのではなく、その羽毛が空気を含むことができるから暖かいのです。空気はウールの十倍以上の優れた断熱材です。そのため、空気を多く含んだふわふわのダウンほど暖かくなります。しかし、そのふわふわ感も着用に伴いどんどん薄れていきます。そのため、シーズンの途中に一度はクリーニングに出していただきたいというわけです。クリーニングをすることで汚れが落ちるだけでなく、ふわふわ感が復活し、一冬中暖かく過ごすことができます。

スーツのお手入れのコツを教えてください

スーツのお手入れの基本は、着た後は1日陰干しし、ブラッシングして3日ぐらいスーツを休ませておくことです。汗や汚れなどはそのままにしておくとシミや色落ちの原因になりますので、月に1度はクリーニングをお勧めします。

毎日スーツを着る方は、1着のスーツを毎日着るのではなく、最低3着程度のスーツをローテーションして着ることが好ましいでしょう。
1日着用したスーツは、生地が汗などの湿気を吸収しています。そのため、帰宅後すぐにクローゼットに入れると、カビや臭いの原因となります。帰宅後は、風通しのよい場所でハンガーにかけ、そのまま1日置いて湿気を抜きましょう。ハンガーは肩幅にあった丈夫な物を使用してください。湿気を抜いたスーツは軽くブラッシングし、表面についている埃を払い落してからクローゼットにしまってください。汗ジミなど汚れが少し気になる場合は、お湯をつけたタオルを硬く絞って軽く拭きとってあげるのも効果的です。

ワイシャツをクリーニングに出すとすごく綺麗になるのはなぜ?

軟水を使って適温で洗うことで汚れ落ちが違います。

ご家庭で洗っていても黄ばみが取れないワイシャツの襟汚れ。その原因は皮脂汚れです。人間の体温が36度くらいなので、40度くらいで襟汚れは定着していると考えられます。そのため、それ以上の温度で洗わないと汚れは落ちません。そこで、クリーニング店は、ドライクリーニングではなく、50度程度の温水で白いものはより白くなるような洗剤を使い洗っています。
また、のり付けをすることで、生地に直接汚れが付くのを防ぎ、生地を傷みにくくしています。そして高温でプレスすることによってしわが良く伸び、殺菌の効果もあります。
数回に1回はクリーニングを利用し、張りのあるワイシャツで仕事をしませんか。

ドライクリーニングの「ドライ」ってどういう意味?

水を使わず、一般的に石油系などの有機溶剤で洗う洗浄方法のことをいいます。

最近はドライマークが洗える洗剤や洗濯機が増え、ご家庭でもドライクリーニングができると思われる方も多いと思います。しかし、あくまで「水」を使うご家庭では「ドライクリーニング」はできません。ドライクリーニングは水を使わず、一般的に石油系などの有機溶剤で洗いますが、この洗浄方法は、油性の汚れに適しており、皮脂や排気ガスの油分で粘着した汚れを油分ごと取り除くことができます。