衣食住はどうしてこの順番なの?

人間が生きていく上で最低限の優先順位で、「食」や「住」も大事ですが、人間は「衣」がないと生きていけないということを表しているんだと思います。

生まれてきた時の赤ちゃんを思い出してください。赤ちゃんは産湯に入り、体の汚れを取り除きその後は?お乳ですか?いえ、まず「おくるみ」です。衣類をまとうことが最優先なのです。新生児は体温調節が未熟のため真っ先に体を温めることが必要なのです。食事=授乳よりも住環境=コット(新生児を寝かせるケース)に寝かせるよりも衣類をまとい体温調節をはかることが先なのです。
では、大人の場合はどうでしょうか?東日本大震災で被災し、津波に流されるも一命をとりとめた方々の話を伺うと「まずは着替えたかった」と聞きます。着替えを自宅へ取りに歩いたり、着替えがなければ毛布にくるまったりして暖を確保することが先だったそうです。3月でしたから当然です。その後、水や食料で空腹を満たし、避難所等の住環境の確保。このときも「衣>食>住」の順番です。この順番を意識して衣食住の言葉を定めたかはわかりませんが、人間が自分自身の命を守るために行動する順番そのものが衣食住となっているように思います。