クリーニングのプロが答えるQ&A

カビに対してクリーニングは意味がないってほんと?

そうとも限りません。

仮にクリーニングしないで保管していた場合、元から付いていたシミや雑菌とカビが複雑に絡み合うためかクリーニングしても簡単にカビが取れない場合があります。
 それに対してクリーニングして収納してあった商品はドライクリーニングでほぼきれいになります。もちろん何年も保管していたものは例外で、ここでも早めの発見がポイントとなります。早めの発見を促すために、保管中のチェックは怠ってはいけません。特にあまり着ることが少ないフォーマルウェアを中心に3か月に1度はチェックしましょう。

夏物衣料の代表格「麻」について教えてください

「麻」には吸水性・撥水性に富む、丈夫で清潔、光沢・発色性をもつといった特徴があります。

また、シワができる事によって体に直接ふれる面積が少なくなると、清涼感が増します。そして、生地の表面積も広くなりさらに発散性が上がります。夏は思いっきりシワも楽しみたいものです。
しかしあまりに大きなシワや鋭角のシワがみっともなく思える場合は、長時間の着用は避けるなど工夫をしましょう。実は染色もあまり強くない場合が多いので、その点も注意が必要です。

「泡立ちのいい洗剤」「泡立ちの少ない洗剤」どっちがいいの?

お好みで問題ありませんが、私としては、泡が適度に必要であると考えます。

洗濯の場合、汚れを落とすのに大事なのは、泡ではなく、界面活性作用です。そのため、泡は洗濯において重要な役割を持ちません。それどころか、ドラム式洗濯機は、ドラム内に泡が充満すると、泡が必要以上にクッションの役割を果たしてしまい、ドラム式本来のたたき洗いが出来なくなります。
また、縦型洗濯機の場合も泡立ちすぎると泡切れが悪く、洗剤成分が残ってしまうことがあるため、エコの観点からも、最近は、泡立ちの少ない洗剤が主流です。
では、泡は必要ないのかというと、違うと思います。
洗濯において視覚やイメージは大事です。そのため、私個人の意見としては、泡立ちが全くない洗剤より、少し泡立つくらいの方が綺麗になっているような気がします。

窓際でカビの繁殖を防ぐ方法を教えてください

我が家の掃除の仕方は「メラミンスポンジ」で拭くのみです。いろんな商品がホームセンターなどで売られています。

窓際といえば、そう「カーテン」、ではなく、網戸です。これから夏場にかけて窓を開放し、網戸にするという方も増えます。網戸を是非、チェックしましょう。
網戸は目が細かく、表面積が広いため汚れが付きやすいです。実は網戸側の窓の方が、網戸がない方の窓より汚れています。それは網戸の汚れが雨などではじき、窓に付いてしまうからです。
カビは湿気も大好きですが、ホコリや汚れも大好きです。網戸の汚れがサッシやカーテンに移り、カビを繁殖させてしまします。
こまめに窓を掃除する人はいるみたいですが、同時に網戸を忘れずに掃除してください。

シーツの洗濯頻度を教えてください

我が家は週1回です。

普通のご家庭でシーツを洗うのはやはり大変だろうなと想像してしまいますが、実は干す方が大変です。日本ではシーツは洗って天日干しというイメージがありますが、衣類乾燥機で乾かすことが一番のおススメです。日本での乾燥機の普及率はおおむね60%弱のようです。日本より衣類乾燥機の普及率が高いと言われている欧米では週1回以上、シーツを替える割合が6割を超えるというデータもあります。
乾燥機がない、どうしても天日に干したいという方は干し方を工夫しましょう。シーツがМ字型になるように重なる部分を減らして干すと速く乾きます。
シーツを替えることは手間かもしれませんが、清潔なシーツはこれから夏本番に向けて上質な眠りを必ず提供してくれますよ。